国税庁が美術品等の減価償却でFAQ公表
- 既存資産の再判定、償却方法も明示
法人税基本通達等の改正により、1点当たりの取得価額が100万円未満の美術品については、原則として減価償却が認められることとなったが、これを受けて国税庁はこのほど「美術品等についての減価償却資産の判定に関するFAQ」を公表した。
FAQは、「改正の概要」「平成27年1月1日以後に取得する美術品等の取扱い」「平成27年1月1日より前に取得した美術品等の取扱い」「その他」の4項目全9問。
改正後の取扱いは、法人については「平成27年1月1日以後に開始する事業年度において法人の有する美術品等」、個人については「平成27年分以後の個人の有する美術品等」に適用することとされており、既存資産についても減価償却が認められる。
「平成27年1月1日より前に取得した美術品等の取扱い」では、通達改正前に取得していた資産についての償却方法が示されている。原則的な償却方法は、取得時期によって以下のように分類される。
美術品等の取得日 | 原則的取扱い |
平19.3.31以前 | 旧定額法・旧定率法 |
平19.4.1~平24.3.31 | 定額法・250%定率法 |
平24.4.1以後 | 定額法・200%定率法 |
なお、平成27年1月1日より前に取得した美術品等については、適用初年度に再判定を行って、減価償却資産に該当した美術品等に限り、その適用初年度以後の事業年度において減価償却を行うことが認められる。適用初年度で再判定を行わなかった場合には、以後減価償却を行うことはできない。
